HGUC【041】 Zガンダム制作日誌#4「腰部の制作」

ガンプラ

HGUC 041 Zガンダムの制作日誌第4回目の今回は腰部の制作です。

腰部を構成するパーツです。

前後貼り合わせ式の基部にポリキャップにてサイドアーマーの固定、可動という仕組みで、リアアーマーは固定式の非可動です。

フロントアーマーはフンドシ部分に挟み込む形で軸がボール軸ではなく一軸な為に前後にスイングするのみです。リアスカートのバーニアノズルは別パーツ化されており色分けされていますが、ノズル内部は塗装による塗り分けが必要です

まずは腰部の本体ともいえる股関節部分です。

この頃のキットにはまだアクションベースに対応した取り付け穴が無いので、アクションベースを使用するにはコの字形のジョイントを使います。太腿を接続するボール軸は固定で近年のガンプラに比べると可動範囲が狭く、年代を感じます。このパーツは前後で貼り合わせる構造なので中央に合わせ目が出来ます

しかし、この部分は合わせ目を処理しません。理由としてはこのパーツがABS樹脂であるからとなるのですが、ABS樹脂は破損の可能性がある為に取扱説明書にも塗装はしない様に注意書きがあります

完全に自己責任ですが、ABS樹脂に塗装は不可能ではなく割れてしまうリスクはありますが、限りなくそのリスクを減らした上で塗装をします

その方法は色々ありますが、一番重要だと考えているのはテンションが掛かった状態で塗装しないという事です。ガンプラと言えばスナップフィットですが、このスナップフィット式は応力でパーツ同士を保持する仕組みなので組み上がった状態ではダボ穴やピン付近に結構なテンションがかかっています。それを避ける為にできるだけバラした状態で塗装するというのが一つの方法です。

画像はそのテンションを逃がす工作を施したものですが、ダボ穴をほんの少し広げます。実測で太い方のダボピンが2.9㎜位小さい方のピンが1.8㎜位でしたので、それぞれ3㎜1.9㎜のドリルで穴を広げました。

約0.1㎜穴が大きくなった事でピンはユルユルまで行かないギリギリ緩い状態で位置決めの為だけにある様な状態になります。テンションが掛かっていない状態で組み立てる事が出来る様にする為ですが、同様にサイドアーマーを固定するポリキャップの受け穴も施してしまえば合わせ目を消すことも出来ますが、サイドアーマー用のポリキャップにはある程度角度の保持力が欲しいのでユルユルになってしまっては困るのでその部分は未加工です。

ポリキャップ部分のテンションを取り除けていないので今回は合わせ目を処理せずにこのままという訳です。スナップフィットとしては機能しなくなってしまっているので塗装後に接着が必要です

バラした状態で塗装するので、このダボのテンション逃がしの工作は必要ないのかもしれませんが、塗装によって溶剤による浸食の影響による強度劣化からくる破損を防ぐための保険です

余談ですがABS樹脂は通常のプラモデル用の接着剤では接着が出来ません。タミヤからABS樹脂用の接着剤も販売されていますが、ABS樹脂はメーカー毎に配合が異なりバンダイのガンプラで使用されているABS樹脂には溶着が上手くいきません。

これまでに私が色々試してみた結果としてはアクリル樹脂用の接着剤でバンダイのガンプラに使われているABS樹脂を溶着する事が出来ましたが、アクリル樹脂用の接着剤の単価が安くない事、揮発性が非常に高く消費が激しい事からあまり実用的ではありません。そもそも耐溶剤性の低いABS樹脂にあまり何かを染み込ませたくないというのもあって、そこで行き着いたのが瞬間接着剤による接着や合わせ目消しという事です。溶剤成分に弱いというABS樹脂に対して瞬間接着剤は安心して使用する事ができます

サイドアーマーです。シンプルな造形で、裏面もシンプルです。

表面にはスジボリマイナスモールド情報量を上げて、裏面はプラバンによるトラスモールドで密度を上げました。腰基部との接続ピンの上端に空洞がありますが、今回はここはこのままにする事にしました。

続いてフロントアーマーです。左右独立可動の為に中央で切断するのは毎度の事ですが、今回もその工程は塗装後の最後に行い塗装の部品点数を減らします

フロントアーマーは結構目立つ部分なのでスジボリによる情報量のアップが効果的な部分です。正面と側面にスジボリを施しました。

フロントアーマーの裏側です。特にモールドも無いので、ここもプラ板で塞いでモールドを追加していきます。

0.5㎜のプラ板で蓋をして0.5㎜のプラ板にてトラスモールドで合計1㎜厚のプラ板で加工しました。もとのパーツよりも少々大き目に切り出してスカートの先端が鋭利になる様に僅かに延長工作をしています。

リアアーマーです。この小さいバーニア部分が別パーツになっているのは塗装する場合には非常に助かります。

リアアーマーにもスジボリの追加とキットにもともとあるマイナスモールドを深く彫り直しました

リアアーマーの裏側です。ここもモールドがないのでプラ板で塞ぎたいところですが、バーニアのパーツを塗装後にセットしたいので、全てのパーツの塗装後にバーニアノズルをセットしてから最後にモールドを取り付けられるような形で工作します

3㎜角棒を足にして0.5㎜×2で合計1㎜のプラ板で塗装後に蓋をする仕組みです。キットのアーマーの先端には押しピン後がありましたが、プラ板で隠れない位置だったのでしっかりとヤスリ掛けにて消しています。

フンドシパーツです。成型色で色分けされています。

ここも面出しを意識しながら整面処理を行い、白いパーツの先端付近に開きそうなハッチモールドをスジボリしました

仮組した画像です。リアアーマーとサイドアーマーの上端の裏側がやっぱり気になるかなぁとも思いますが、あまり見えない部分なので気にならないのではなく「気にしない」という荒業でスルーです

これまでに制作してきた上半身とドッキングです。モールドのバランスも悪くない様です

少し斜めからのアングルです。フロントアーマーのサイドに施したモールドが良い感じです。だんだん組み上がってきました。

今回はここまでです。次回は脚部の制作です。

お楽しみに!

ライタープロフィール

kt
kt
ファーストガンダムを幼少期にリアルタイムで視聴してきた世代のガンプラ好き趣味モデラー。
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