機動戦士ガンダム 水星の魔女の主役機 HGガンダム エアリアルの制作日誌第4回目
今回は腕部の制作です。
左右の腕部を構成するパーツです。HGシリーズだけあってパーツ数も多いです。
片側だけに絞って細かく見てみましょう。
片側だけのパーツになります。肩関節はボールジョイントで胴体側に接続する構造で、上腕とはロール軸との接続です。
肘関節は二重ではなく一軸構造ではありますが腕部のデザインもあって可動範囲は広めです。
関節を含む内部構造を外装パーツで挟み込む仕組みで色分けも完璧に再現されています。
腕部の制作で気になるところとしては肩関節に肉抜き穴がありますが、ここは完成後もそこそこ見える部分ではあるもののモールドっぽいディテールもあったりするので今回はこのままにします。
ショルダーアーマーが中央で分割する形で中央に合わせ目が出ます。しかし上面と側面には更に装甲が付く関係もあり、側面に下側に垂れる部分のみに合わせ目が露出する形です。ここは後ハメ加工等も必要なく組み立てられる部分なのでしっかりと合わせ目を消して行きます。
ショルダーアーマーの合わせ目部分の拡大画像です。
パーツとパーツの接続が丸いダボ穴とダボピンという一般的な構造ではなく、窪みに凸部分をはめ込む構造となっています。その為太いダボ受け軸が無いのでアーマー裏がフラットな形状となりコンパクトなエアリアルのショルダーアーマーを可動範囲を確保しながら再現しています。
その影響でダボの保持力が非常に弱く、組み上げてもパーツ同士が完全には密着せず接着剤を使用した際にも位置合わせに気を使わなければなりません。
位置がずれない様に注意しながら接着してから完成後に見える部分のみ合わせ目を消した状態の画像です。太目の凹モールドの中心にも合わせ目が出てしまうのでモールドの段が消えない様にタガネを使用してカンナ掛けで処理しました。
次に処理する部分はショルダーアーマーの側面につく装甲です。赤丸で囲んだ部分に丸い凸モールドがありますが、非常に薄いモールドでモールド自体も甘めです。
こういったモールドがあると周辺の表面処理が行いにくい上に表面処理の過程でモールドを更に甘くしてしまう可能性があります。
こういったモールドはすんなりと諦めて削り落としてしまい、後からモールドを復元した方が楽なので、その方法を紹介します。
キットのもともとのモールドがある状態でモールドの位置がずれてしまわない様にモールドのセンターをしっかりと確認した上でピンバイスで穴を開けます。
0.5㎜で開口後に1㎜、1.5㎜、2㎜と穴を広げました。キットのもとのモールドは1.8㎜位でしたので若干大型化になります。
開口してモールドの位置を決めたので、この状態でパーツの表面処理を行います。丸モールドのあった部分は全体的に曲面で構成されるショルダーアーマーでは唯一の平面部分なのでしっかりと面出しが行える様になるこの工作は効果が高いと思います。
表面処理が終わったら先ほどピンバイスで開口した穴に2㎜の丸プラ棒を差し込み、接着後に適当な長さで切断し表面を整えます。キットのモールドが1.8㎜だったのに対して2㎜にしたのはプラ棒が2㎜だったからなんですが、仕上がりを見てもそれほど大きくなった感じもせずにモールドもはっきりとして良い感じです。
続いて上腕のフレーム部分です。今回のエアリアルは個人的な好みでプロポーションの変更を行う予定で前回の胴体の回でも腹部で1㎜の延長を施しました。この工作は腕が長く見えすぎるという事への対策なのですが、胴体を腰基部から持ち上げる事でコブシの位置が太腿に対して上がる様にしたのですが、腕自体も約1㎜程短縮してみようと思います。
画像の上腕フレームの手前側に見える穴に胴体と接続する肩関節のロール軸を差し込む構造ですが、このフレームを1㎜程短く加工します。
先端のテーパーが付いている部分をごっそりと削りました。およそ1㎜です。
無くなってしまったテーパーを新たにヤスリで削って再現します。これでフレームは1㎜程短くなりました。
加工した上腕のフレームに差し込む肩関節です。このロール軸が上腕のフレーム内のギリギリまで入るので、フレーム部分を短く加工した分この軸も短く加工します。
先端をニッパーでおおざっぱに切断、加えてピンの上側も微妙に外径が太くなっている部分があり、短くした上腕フレームに上手くはまらなくなってしまうので、その部分も削ります。雑な工作ですが(笑)完成後には見えなくなってしまう部分なので問題ありません。
加工した部分の比較画像です。上側がキットのままで下側が短縮加工を施したものです。背面のカッターマットのメモリに右端を合わせてありますので左端のメモリで加工後のパーツが短くなっているのが確認できると思います。
全体のバランスを大きく変えてしまわないギリギリの調整といったところでしょうか。
ショルダーアーマーの合わせ目処理、丸モールドの作り直し、上腕フレームでの短縮加工を両腕に施した上で全体に表面処理を終えた後に仮組してみた画像です。ショルダーアーマーと上腕の接続部分が細い上に目立つのが短縮加工で少し改善した様に思いますがいかがでしょうか。
下腕部分も曲面と平面が入り混じる構成で面出しに気を使う形状ですが、しっかりとエッジを出して表面処理を行いました。キットのモールドや段差部分を彫り直しも行っています。
今回はここまでです。次回は腰と脚部の制作です。
お楽しみに!
ライタープロフィール
- ファーストガンダムを幼少期にリアルタイムで視聴してきた世代のガンプラ好き趣味モデラー。
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