HGエクシア制作日誌#7「塗装」

ガンプラ

HGガンダムエクシアの制作日誌、第7回目は塗装編です。

塗装と言えば下地塗装から始まりますが、そこで常に話題となるのがサーフェイサーです。

私はこれまで常にサーフェイサーを使用して来ましたが、サーフェイサー不要論というのもありサーフェイサー必要派と不要派とで論争になることもしばしば。

私としては本人の好きな様に作ればいいし、サーフェイサーを使いたければ使えば良いし、不要だと思うなら使わなければ良いだけだと思います。

しかし普段サーフェイサーを使用している私としてはサーフェイサー不要派の意見の中には確かにそうだなと思う部分もあります

そこで今回のHGエクシアはサーフェイサーを使わずに塗装を行い、自ら検証してみたいと思います

サーフェイサーを使わないので、普通のラッカー塗料で下地を作って塗装をします。今では色々なカラーのサーフェイサーも販売されていますが、通常の塗料を下地にする事で色は無限に近い選択肢を得られます。でも今回はサーフェイサーを使用した時との比較をしたいのでグレイサーフェイサーと同じ様な色をMr.COLORのGX1クールホワイトとGX2ウイノーブラックで調色して下地とします

だいたいホワイト4に対してブラック1位の割合で混ぜました。ちなみに私が普段調色する時などに使用しているのは画像の小さいビーカーですが、100均で購入した物耐熱ガラス製なので使用後も溶剤で洗えますし、メモリもついていて便利です。

小さい紙コップを使っていた時もあったのですが、使用後はそのまま捨てられるメリットはありますが調色スティックを入れっぱなしにすると倒れてしまうのでガラス製のビーカーに切り替えました。注ぎ口もあって本当にオススメです。

グレー下地を塗装した画像です。サーフェイサーに含まれる体質顔料が塗面をザラつかせ、その後に重ねる塗料も塗料に含まれる溶剤成分で下地が溶けた際に体質顔料が重ねた塗面にまで影響してザラつくので綺麗な塗装面を得にくいというのがサーフェイサーのデメリットな部分ですが、今回はサフレスなのでかなり光沢のあるグレーに仕上がったいます。塗装ブースの蛍光灯が反射して見えるくらいに平滑な塗面になっています。

サーフェイサーの役割としてキズ埋め効果やキズの視認性アップがあげられますが、ザラついたつや消しでは逆にキズの視認性は良くないというのがサーフェイサー不要論の一つです。確かに光沢のグレー下地はかなりキズの視認性は良く、しかも面の出方なんかもとても良い確認できます。

そしてもう一つ、サーフェイサー不要論のモールドが埋まってしまうというのも納得、モールドの彫り直しはしているとは言えサーフェイサーを使った時とは比べ物にならないほどモールドがしっかりと残っています

今回は普段サーフェイサーを使っている時と全く同じ感じでサフをグレー塗料に置き換えて違いを確かめたいので、普段良く行うサフ地仕上げと同じように下地のグレーをそのままフレームや外装のグレー部分にしてみる事にしました

グレーの上に重ねたホワイトはGX1クールホワイトGX2ウイノーブラックほんの少し足した非常に明るいグレーです。

赤は説明書のカラーガイド通りのモンザレッドを調色せずに瓶のまま使用しました。下地が平滑なだけあってホワイトを重ねて赤を重ねた状態ですが、テカテカの非常に美しい塗膜が出来ています。

青はコバルトブルーをベースインディブルー6:4位の割合で混ぜた後にクールホワイトを少々足しています。このエクシアは塗り分ける必要がある箇所が非常に多くマスキングにかなり時間を費やしています。

実はこのマスキングの作業でサーフェイサーを使った場合との違いがあったので記述しておきます
マスキングテープを貼るにあたって、失敗して貼り直しの為に剥がしたりという事は良くありますが、マスキングテープを剥がす時に私は竹串を使います。未塗装の場合にはピンセットを使うのですが、塗装面にキズが付いたら困るので塗面に対しては竹串を使うのですが、サーフェイサーを使用していた時は何の問題もありませんでした。

しかし、サーフェイサー無しでは竹串でも塗装が剥がれるという事が起きました。それでもサーフェイサーよりも乾燥時間を置くことで多少は影響が出にくくなりました

塗膜として確定するまでサーフェイサーよりも時間がかかるのかもしれませんし、塗装前の洗浄が不十分だったか、そもそも私の塗装技術の不備が原因かもしれませんので何とも言えませんが、少なくともこれまでサーフェイサーを使って同じように何年もやってきた中ではこういった事はなかったので、この部分はサーフェイサーの体質顔料がスチロール樹脂面と塗膜をしっかりとつないでいたのではないかとも思えます

マスキングテープを剥がす際に一緒に塗膜も持っていかれる様なことはなかったので、そこまで剝がれやすいという訳ではありませんが、可動部等は少々心配になります。

モンザレッドを塗装した際にミスが生じ、一旦塗装をヤスリ掛けで落とすという事を行いましたが、その際もこんなに簡単に落ちるのかという位にすぐに削り取れました。サーフェイサーを使用しているとこうは行かないので、やはりプラ面への定着はサーフェイサー在りの方が強固だと思います

黄色はキアライエローオレンジイエローを少々足した色で塗装しました。画像の上にあるのは胸部の両サイドのパーツですが3色に塗り分ける必要があります。

GNケーブルの部分はキットにはシールが付属していて色分けする形ですが、今回は塗装で仕上げました。クールホワイトパープルを少々足した薄い紫塗装した後にクリアーにブルーパールを本当に極微量加えたものでコートしています。光の当たり方によってはパールの粒子が少し光る感じです。

GNソードは設定ではグレーですが、今回はウイノーブラックで下地を作った後にスーパージュラルミン光沢のあるシルバーとしてみました

フェイス部分の塗装です。エクシアのフェイスパーツはとても小さいですが、はみ出しても修正可能な方法で塗装します。画像は下地のグレーからホワイトまで塗装が終わっている状態です

顎の部分を赤で塗装、ツインアイの部分を蛍光グリーンで塗装しました。共にMr.COLORのラッカー系です。

目の周りをエナメル塗料のフラットブラックで塗装しました。今回ははみ出す事無く塗装できたのでこのままですが、はみ出した場合にはエナメル溶剤ではみ出した部分を拭き取る事で修正が可能です。

額のV字アンテナの中央後頭部にセンサーのモールドがあり、キット付属のシールを貼り付けました

ただ貼り付けるだけでは味気ないので、上からUVクリアレジンでコートしました。

GNコンデンサーのクリアパーツの内側も当初は塗装の予定でしたが、キット付属のシールを使用しました。

GNケーブルのパープルに塗装した部分やツインアイの部分は光沢を残したままマスキングをして、その他全てのパーツにつや消しクリアーを塗って塗装完了です!

単体での撮影が漏れましたが、画像右上のビームサーベルは蛍光ピンクで根本付近は白っぽく、先端ほどピンクが濃くなる様にグラデーションをかけています。

サーフェイサーを使わなかった事で、非常に綺麗な塗面が得られ、モールドが埋まってしまう事も少なかったというのが、まず感じたメリットです。終始光沢面で最終的につや消しにしましたが、仕上がった質感はサーフェイサーを使用したものとは違う質感で、サフの有無で質感をコントロールするといった表現の幅を広げられそうな感じです

サーフェイサーの塗面は溶剤を吸うので塗料が垂れにくいと言いますが、それが無い為に塗料が垂れやすくなるという事は私の塗り方では特に影響を感じませんでした。

サーフェイサーを使用しなかった事で先述しましたが塗膜の強度には少々不安が残ります

ABSの使用量もそれなりにあるキットでしたが、今回も特にパーツの破損もなく無事に塗装完了です。ABS樹脂への塗装は組んだ状態で塗らない、最初は砂吹きで一旦樹脂膜を作ってから本塗装を行うという二点でおおよそ問題なく行う事が出来ます。過信は出来ませんが…。

次回はいよいよ完成編です!

お楽しみに!

ライタープロフィール

kt
kt
ファーストガンダムを幼少期にリアルタイムで視聴してきた世代のガンプラ好き趣味モデラー。
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